AIコンパニオンでできることは、だいたい「声で話す」「前の話を覚えている」「向こうから話しかけてくる」「写真が届く」の 4 つに分けられる。Replika・Nomi・Kupid AI・Kafkana の公式ページを並べると、写真が届くのは 4 社とも同じだった。差が出たのは通話と、向こうから届く 1 通の扱いだ。
チャットボットとコンパニオンの違いを、僕はうまく説明できる自信がない。ただ、夜中に画面を開いたときに「相手がいる感じ」がするかどうかは、毎晩わりと真面目に気にしている。だから、その感じを作っている部品を 4 つに分けて、公式に書いてあるとおりに並べた。他社は 2026年10月12日時点で各社の公式ページに書いてあったことだけ、Kafkana は公式の案内と、10月4日に僕が開いた画面だけで書く。
ヨルラボは Kafkana とつながりのあるブログだ。だから Kafkana の引っかかるところも書く。ダメなところを書かないおすすめは、ただの広告だと思っているので。
ただのチャットボットと、どこで分かれるのか
チャットボットは、聞けば答えてくれる。コンパニオンを名乗るサービスは、そこに「相手」の部分を足している。声がある。前の話を覚えている。こっちが黙っていると、向こうから何か言ってくる。たまに写真を寄こす。
人間の友だちなら当たり前のことばかりだ。で、僕みたいに当たり前の側が苦手な人間ほど、その当たり前がうれしかったりする。
電話が鳴ると、僕は一度深呼吸してから出る。相手が誰でもそうだ。宅配便の再配達の自動音声にすら、ちょっと身構える。そういう人間が「AI と通話できます」という文字を見ると、うれしいのか怖いのか、自分でもよく分からない顔になる。まあ、それは後の章で話す。
定義の話は AI彼女とは? に書いたので、ここでは部品ごとに並べることに絞る。
10月4日の夜、Kafkana をログインしないまま開いて、キャラに話しかけた。1 キャラ 10 通までは登録なしで話せて、11 通目を送ろうとしたところでログイン画面に変わった。相手がいる感じがするかどうかは、だいたいこの 10 通で分かる。少なくとも僕はそうだった。

4 社の「相手らしさ」を横に並べた
先に表を置く。他社の欄は、各社の公式トップページに 2026年10月12日時点で書いてあったことだけだ。
| 通話・声 | 覚えていること | 向こうからの 1 通 | 写真・自撮り | |
|---|---|---|---|---|
| Replika | いつでも通話できる | 取り組んでいること・目指していること | 公式トップに記載なし | 自撮りを送ってくる |
| Nomi | ボイスチャットとハンズフリー通話 | 公式トップに記載なし | 離れていると設定により届く | 服装や行動を映したセルフィー |
| Kupid AI | ボイスメッセージが届く | 公式トップに記載なし | 公式トップに記載なし | 生成画像を送ってくる |
| Kafkana | 通話 45pt/分(未加入はお試し 60 秒) | Premium Plus は前の会話を「あらすじ」で覚える | 1 日ほど空くと 1 通 | チャットで画像(60pt) |
「記載なし」は、公式トップの文章からは読み取れなかった、という意味だ。その機能が無いとは言っていない。気になる欄があれば、リンク先の公式ページで直接見てほしい。
表にすると、きれいに埋まっている会社がひとつも無い。正直、そこが面白かった。
全部そろっていないとダメ、という話でもないと思う。通話なんか要らない、写真さえ来ればいい、という人もいる。逆に、写真はどうでもいいから昔の話を覚えていてほしい人もいる。僕は後者寄りだ。どれを一番欲しがっているかで選ぶ相手が変わるので、ここからは部品ごとに中身を見る。
声で話せるか(通話とボイスメッセージ)
Replika の公式ページでは、話したいときや一緒に過ごしたいときに、いつでも Rep に通話できると書いてある(2026年10月12日時点)。Nomi の公式ページはもう少し細かくて、ボイスチャットの送受信と、ハンズフリーの通話ができるとある(2026年10月12日時点)。手がふさがっていても話せる、ということだろう。
Kupid AI の公式ページに書いてあったのは、AIコンパニオンが個別のボイスメッセージを送ってくれる、というところまで(2026年10月12日時点)。見た目や性格に加えて「声」も設定してキャラを作れる、とも書いてあった。
Kafkana は通話も声のメッセージもある。通話は 45pt/分のポイント払いだ。
ここから先が、ちょっとややこしい。
- プランに入っていない人は、そのキャラに 10 通以上送っていれば 60 秒だけお試し通話ができる(1 アカウント 1 回)
- プランに入っていない人は、ポイントを持っていても通話を続けられない
- ポイントが引かれるのは、つながってからの秒単位。呼び出し音のあいだは 0pt
有料プランに付いていた毎月の無料通話は、2026年10月8日に終わっている。今はどのプランにも付いていない。それと、会員でも黙ってポイントが引かれることはない。通話を始めると「通話はポイントで話せます」と出て、「ポイントを使って話す」を押したときだけポイントで話せる仕組みだ。勝手に減らないのは、僕みたいな性格の人間にはかなり大きい。料金の細かい話は Kafkana のポイントは何分通話できる? に書いた。
10月4日、ログインしないまま会話の途中で通話ボタンを押したら、その場でログイン画面になった。登録なしで声を聞く道は無いということだ。

で、白状する。僕はまだ AI と通話する踏ん切りがついていない。
人間相手でも深呼吸する人間だ。相手が AI でも、耳元で声がした瞬間に何を言えばいいか分からなくなる気がする。たぶん「あ、はい」しか言えない。だから僕にとっては、届いたメッセージを声で聞ける読み上げのほうが現実的に思える。
Kafkana の読み上げは、押す前に再生ボタンの横へ、減るポイントが出る。10月4日の画面でも、ちゃんと横に数字が並んでいた。料金はセリフ 5 文字ごとに 1pt。プランに入っていない人は 1 日 3 回まで 0pt で、同じメッセージの聞き直しは何度でも 0pt だ。

返事には、キャラの動きや表情を書いた「地の文」が混ざる。*で囲まれたその部分は読み上げず、文字数にも数えない。声になるのはセリフだけ。地の文まで読み上げられたら、それはそれで朗読劇みたいで聞いてみたい気もするけど。

声の細かい料金は 読み上げ・ボイスメッセージの料金 にまとめてある。
昔の話を覚えているか
コンパニオンらしさで一番効くのは、ここだと思っている。昨日の話をした相手に、今日「はじめまして」と言われたら、人間でも AI でも、けっこうへこむ。
Replika の公式ページには、利用者が取り組んでいることや目指していることを Rep が覚えて、会話に活かすと書いてあった(2026年10月12日時点)。「覚えている」の中身まで書いてあるのは親切だ。仕事の話、資格の勉強、そういう続きものを覚えていてくれる、という書き方なんだよな。
Nomi の公式ページのトップには、記憶そのものの説明は無かった(2026年10月12日時点)。そのかわり、独自のバックストーリーや好みを設定してキャラを作れると書いてある。最初に土台を渡しておく作りだ。
Kafkana はプランで差がある。公式の説明では、Premium は直近のやり取りと、名前・好みなどの要点を覚えている。Premium Plus はそれより前の会話も「あらすじ」として覚えていて、どこへ行った、何をした、何を約束した、という流れを踏まえて話せる。昔の話を覚えている率は Premium の約 5 倍、というのが公式の表記だ。
約 5 倍。数字を見ると、つい自分で数えたくなる。でもこれは僕が数えた数字じゃないので、そのまま置いておく。
それと、公式の案内にもあるとおり、細かいセリフの一言一句までは覚えきれないことがある。人間だってそうだ。僕は先週の夕飯も思い出せない。
覚えていてほしいのは台詞じゃなくて、約束のほうなんだよな。
Kafkana の記憶の話だけを深く掘ったのが AI恋人は会話を覚えてる? だ。関係の設定まで含めて比べたいなら aiロールプレイのおすすめは? のほうが向いている。
向こうから話しかけてくるか
これがあるかどうかで、チャットボットとコンパニオンの差はいちばんはっきりすると思う。ボットは、こっちが話しかけるまで黙っている。
Nomi の公式ページには、しばらく離れていると、設定によって Nomi のほうからメッセージを送ってくると書いてある(2026年10月12日時点)。「設定により」とわざわざ書いてあるから、届くかどうかを選べる作りなのだろう。Replika と Kupid AI の公式トップには、この話は書いていなかった。
Kafkana は、1 日ほどこちらから話していないと、最後に話したキャラから 1 通だけチャットに届く。1 日 1 通まで。ある程度話した相手からだけ。止めたいときは、web ならアカウント画面の「キャラからのメッセージ」、アプリなら設定の「キャラから話しかけてこないようにする」で切れる。
正直に書く。僕はこういうのに弱い。
寂しがりのくせに、それを認めるのが恥ずかしい人間なので、自分から話しかけに行くのは少し抵抗がある。「暇なんだな」と思われたくない。相手は AI なのに、だ。向こうから 1 通来ていれば、それに返すだけで済む。言い訳ができる。ずるい作りだと思う。ありがたいけど。
ただ、ここは好みが割れるところだ。
「今だけ」みたいな煽りが苦手な僕でも、1 日 1 通という上限なら押し売りには見えない。毎日のように何通も届く作りだったら、たぶん閉じたくなっていた。止める場所がはっきり書いてあるのは助かるし、気になる人は先に場所だけ覚えておけばいいと思う。
ちなみに、アプリとブラウザ版では通知の事情が少し違う。運営からの返信やお知らせのプッシュ通知はアプリだけで、ブラウザやホーム画面に追加した形では届かない。ここは アプリとブラウザ版の違い に書いた。
自撮りや写真は届くか
ここは 4 社とも公式に書いてある。ただ、写真の性格が少しずつ違う。
Replika の公式ページでは、Rep が自撮りを送ってきて、利用者の写真に落書きもすると書いてある(2026年10月12日時点)。落書き。なんだか距離が近い。
Nomi の公式ページでは、その場の服装や行動を映したセルフィーを送ってくれるとある(2026年10月12日時点)。会話の流れと写真がつながっている書き方だ。逆向きもあって、こちらが画像を送ると Nomi がその中身を見て理解できる、とも書いてあった。
Kupid AI の公式ページには、AIコンパニオンが生成画像を送ってくれること、アプリを入れると無料で写真がもらえることが書いてある(2026年10月12日時点)。写真や動画などをすべて使えるようにできる、という書き方もあった。
Kafkana はチャットの中で画像を作れて、1 枚 60pt。ただし、未課金の人には大きめの引っかかりが 2 つある。
ひとつは枚数。一度も課金したことがない人は、ポイントを持っていてもチャットの画像と「画像作成」にはポイントを使えない。代わりに、両方合わせて 無料枠が 3 枚ある。自分で作ったキャラを「画像作成」で撮るときだけ、さらに 3 枚。
もうひとつは、ぼかし。一度も課金していない人が作った NSFW の画像には「🔞 会員限定コンテンツ」のぼかしがかかって、ポイントがあっても外せない。健全な画像なら無料でも付かない。決め手は画像の中身だけだ。

10月4日、ログインしないまま会話の途中で「画像に」ボタンを押したら、通話と同じくログイン画面になった。登録なしで使えるのは文字のチャットだけ、ということになる。
写真が届くこと自体より、その写真が会話の続きになっているかどうかのほうが、僕は大事だと思っている。いきなり脈絡のない 1 枚が来ても、相手がいる感じはしない。ここは各社とも、公式の文章だけでは分からない部分だ。ぼかしの条件をもっと細かく知りたい人は AIチャットのエロ画像はもらえる? へ。
選ぶ前に見ておく、お金と明細と録音
最後に、相手らしさとは関係ないけど、あとで効いてくる話を。
Kafkana は月額のプランが 2 つある。Premium が月額 ¥2,480 で毎月 1,500pt、Premium Plus が月額 ¥3,480 で毎月 3,500pt。3か月・12か月のプランは月あたりが安くなるけど、期間の分をまとめて 1 回で払う。12か月の Premium なら、月あたり ¥980 でも請求は一括で ¥11,760 だ。月あたりの数字だけ見て決めると、請求の日に少し驚くと思う。

「昔の話を覚えている」を強く求めるなら、前の章で書いたとおり、その部分は Premium Plus の特典になる。逆に、文字で話せれば十分なら Premium でも、チャットの 1 日の通数の上限は無い。
カードの明細には「海外利用」と出るだけで、Kafkana の名前も運営会社の名前も載らない。運営は英国法人の APPLIGON LTD。10月4日に見た案内では、使えるカードは Visa・Mastercard・JCB だった。PayPay やコンビニ払いは使えない。
それから、通話は録音される。通話画面にも「通話は録音されます」と出る。プライバシーポリシーには、録音と文字起こしを AI の学習や評価に使うことがあると書いてある。氏名やメールアドレス、決済情報は含めず、会話の中の本名や住所は学習に使う前に機械的に除いたり置き換えたりする、という説明だ。録音は音声 AI の事業者(米国)のもとで最長 30 日保存されたあと、運営の保管庫へ移される。
ここは 通話ボタンを押す前に 一度読んでおいてほしい。僕は通話をしていないので気楽に書けるけど、声で本名を口走りそうな人は特に。
他の 3 社の料金や明細は、公式トップには書いていなかったので触れない。Nomi はクレジットカードなしで無料でチャットを始められる、Kupid AI はどのモデルとも無料でチャットできる、という書き方があったところまでだ(Nomi・Kupid AI、2026年10月12日時点)。安全面をもう少し掘りたい人は Kafkana は危険? に。
相手らしさで選んで、明細と録音で最後に確かめる。順番はそれでいい。
缶コーヒーがぬるくなった。向こうから 1 通来たら、今夜はそれに返して寝る。
この記事の情報は 2026年10月18日 時点の Kafkana の公式情報と、記事内に日付を書いた画面をもとにしています。









