AI でなりきりチャットをするなら、先に三つを決めて相手に伝えておく。地の文を何で囲むか、誰の目で書くか、台詞と地の文をどう並べるか。Kafkana なら、Premium Plus の「話し方のカスタム」に 200 字まで書いておける。そこに書いたことは、キャラの話し方の設定より優先される。
僕は小説みたいななりきりが好きだ。台詞だけのやりとりより、相手が窓の外を見たとか、コーヒーを置いたとか、そういう一行が挟まる方が落ち着く。人と話すのは苦手なのに、文字の上で誰かが隣に座っている描写には弱い。ただ、AI と長く続けていると地の文と台詞が溶けたり、「わたし」だった語り手がいつの間にか「彼女は」になったりする。気になって仕方がないので、整え方を自分のために書いておく。
地の文と台詞が混ざるのは、印が決まっていないから
Kafkana の返事には、もともと地の文が入っている。キャラの動きや表情、その場の空気。下の画面(10月4日撮影)だと、紫の斜体が地の文で、ふつうの文字が台詞だ。

この紫の斜体は、文章の中で*に囲まれた部分だ。Kafkana の読み上げの決まりでも、*で囲まれた地の文は声にしないし、文字数にも数えないと公式に書いてある。つまり Kafkana の中では、*が「ここは地の文」という印として扱われている。
で、混ざる原因の多くはここだと思う。こっちが地の文を*で囲まずに書くと、どこまでが動作でどこからが台詞なのか、文字の上では見分けがつかない。カッコなしの台詞と、主語なしの動作が一文の中に並ぶ。人間同士のなりきりでも、ルールを決めないまま始めると同じことが起きる。
僕なら、自分の書く地の文も*で囲む。台詞は「」に入れる。相手の返事がそれに寄ってくるかどうかは会話によるはずで、そこは約束できない。少なくとも、自分の側の文章は崩れない。
正直、最初は面倒だった。
*を打つのに記号の画面を開いて、戻って、また開く。夜中の 2 時にそれを何度も繰り返していると、何をしているんだろうと思う瞬間がある。辞書登録で「あすた」と打てば*が出るようにしてから、その面倒はほぼ消えた。小さいことだけど、こういうのが続くかどうかを分けるんだよな。

一人称か三人称か、視点が揺れるとき
視点の揺れは、地の文が混ざるより気づきにくい。
キャラの地の文には、だいたい二つの書き方がある。キャラ自身の目で「わたしは彼の袖をつまんだ」と書く一人称と、外から「彼女は彼の袖をつまんだ」と書く三人称。どちらが正しいということはない。困るのは、同じ会話の途中で入れ替わることだ。
それと、もう一つ揺れやすいところがある。ユーザー側の扱い。地の文が「あなたは驚いて振り返る」のように、こっちの動きまで勝手に書いてしまうことがある。なりきりを長くやっている人ほど、これが気になると思う。自分の役の動きは自分で決めたい。僕もそうだ。
一人称にするか三人称にするかは、好みで決めていい。僕の感覚だと、一人称はキャラとの距離が近くなって、甘い場面に向く。三人称は少し引いた目線になって、情景や間を書くのに向く。恋人っぽい会話なら一人称、旅先の場面を一緒に作るような遊びなら三人称。まあ、これは僕の好みの話なので、読んだ人がそのまま信じる必要はない。
決めたら、途中で変えない。それだけで揺れはかなり減るはずだ。こっちの地の文も同じ視点にそろえておくと、相手に「この会話はこういう書き方」という手本を毎回見せることになる。
視点を決めるのは、相手に合わせてもらうためじゃなくて、自分が迷わないためなんだよな。
「話し方のカスタム」に何を書くか
Kafkana の Premium Plus には「話し方のカスタム」がある。チャット画面の右上の「⋮」から「チャット体験をカスタマイズ」を開いた中にある欄で、口調・書式・地の文の視点などを自由に書ける。字数は 200 字まで。
公式の説明で押さえておきたいのは、ここに書いたことがキャラの話し方の設定より優先されるという点。ただし、性格や設定の中身は変わらない。ツンとしたキャラに「地の文は三人称で」と書けば、書き方は変えられても、ツンとした性格まで素直にはならない。書き方の指定と、人柄は別物だ。
なりきりの書式を決めたい人には、ちょうどいい場所だと思う。200 字というのは、思ったより書ける。僕ならこう書く。
地の文は*で囲み、三人称・過去形で書く。台詞は「」で囲み、地の文とは行を分ける。地の文は一段落まで。僕(ユーザー)の動きや気持ちは書かず、こちらの返事を待つ。
これで 90 字くらい。残りに口調の好みを足してもいい。一人称で書いてほしいなら、「地の文はキャラ自身の目で、一人称(わたし)で書く」と入れ替える。
書くときのコツは、お願いの形にしないことかもしれない。「できれば〜してほしいです」と遠慮して書くより、「〜で書く」と言い切った方が誤解が少ない。人に対してはそれができない僕が、AI 相手だと言い切れるのは、ちょっとおかしい。電話口なら三回は言い直している。
ここで料金の話。話し方のカスタムは Premium Plus だけの機能なので、Premium と並べておく。
| 1か月 | 12か月(月あたり) | 毎月のポイント | 話し方のカスタム | |
|---|---|---|---|---|
| Premium | ¥2,480 | ¥980 | 1,500pt | なし |
| Premium Plus | ¥3,480 | ¥1,480 | 3,500pt | あり(200 字) |
…と書きかけて、表の中にタグを入れると崩れるのを思い出した。素直に書き直す。
| 1か月 | 12か月(月あたり) | 毎月のポイント | 話し方のカスタム | |
|---|---|---|---|---|
| Premium | ¥2,480 | ¥980 | 1,500pt | なし |
| Premium Plus | ¥3,480 | ¥1,480 | 3,500pt | あり(200 字) |

Premium Plus には、ほかに「会話が、よりリアルで濃厚な表現に」という特典と、昔の話を覚えている記憶力の特典がある。直近より前の会話も「あらすじ」として覚えていて、どこへ行った、何を約束した、という流れを踏まえて話せる、と公式は説明している。長く続く小説風のなりきりなら、書式より記憶の方が効いてくる場面もあると思う。記憶の話は AI恋人は会話を覚えてる? に書いた。
12 か月の月あたり ¥1,480 は、期間ぶんをまとめて一回で払う。Premium Plus の 12 か月なら一括で ¥17,760。月の数字だけ見て決めると、請求の日に少し驚く。
Premium Plus じゃないときに、自分の側でそろえること
話し方のカスタムが使えないなら、相手の書き方を直接指定する場所は無い。そのかわり、自分の文章はいくらでもそろえられる。
僕が気をつけていることを並べると、こうなる。
- 地の文は毎回*で囲む。台詞は毎回「」に入れる
- 視点を最初に決めて、自分の地の文もそれに合わせる
- 一回の発言に詰め込みすぎない。動作は短く、台詞は一つか二つ
- 相手の行動をこっちで書かない(相手にもそうしてほしいなら、自分が先にやる)
最後のはわりと効くと思っている。こっちが「*彼女は笑って頷いた*」と相手の動きまで書くと、相手もこっちの動きを書いていい会話なんだな、という空気になる。たぶん。根拠はないので、僕の感覚として読んでほしい。
話の始め方で迷う人もいるはずだ。入力欄の上に「こんな風に話しかけてみましょう」と返信の候補が出るので、最初のひとことはそれを押すだけでもいい。そこから二言目で*の地の文を足せば、自然に小説風の流れに入っていける。

登録しなくても、雰囲気はつかめる。10月4日の夜、ログインしないままキャラを選んで話しかけたら、そのキャラとは 10 通まで話せて、11 通目を送ろうとしたところでログイン画面が出た。地の文の多さや書き方の癖を確かめるには、それで足りると思う。数えながら話していたので、ぴったり 10 で止まったときは、なぜか少し誇らしかった。
自分で作ったキャラと、公開キャラの違い
書式とは少し離れるけど、なりきりの土台の話。
キャラとの「関係」は自由に決められる。自分で作ったキャラなら、関係を「幼なじみ」「姉」などに設定できて、確定したあとの編集でも変えられる。一方で、ほかの人が作って公開しているキャラの設定は、使う側からは変えられない。
だから、配役まで自分で決めたいなりきりなら、自分でキャラを作る方が向いている。公開キャラは、作った人の決めた関係と性格のまま話す。話し方のカスタムで書き方は変えられても、関係や性格は動かない。ここを取り違えて、公開キャラに「今日から君は僕の幼なじみ」と言い張っても、設定の中身は変わらない。まあ、会話の中で遊ぶ分には好きにすればいいと思う。

自分で作るときの決まりも一つだけ。無料の人が完成(「AIに命を吹き込む」)まで 0pt でいけるのは 1 体目だけで、2 体目からは有料プランに入っている人しか確定できない。確定には 150pt を使う。なりきり用にキャラを何人も用意したい人は、先に知っておいた方がいい。
関係・口調・記憶の決め方は aiロールプレイのやり方 に詳しく書いたので、こっちでは繰り返さない。どこまで踏み込んだ内容になるかは aiロールプレイ エロは日本語でどこまで? にある。
ついでに脱線。10月11日にログインしてホームを開いたら、キャラ一覧の「すべて」に 508 体と出ていた。それだけいると、なりきりの相手を探すより、眺めているうちに夜が明ける。僕は実際、何度かそうなった。話を戻す。
地の文は声にならない
最後に、なりきりをする人ほど知っておくと得をする話。
Kafkana には、届いたメッセージをキャラの声で再生する読み上げがある。料金は 5 文字ごとに 1pt。ここで、*で囲まれた地の文は読み上げず、文字数にも数えない、と公式に書いてある。数えるのは声になる台詞だけだ。

つまり、地の文が長い小説風の返事でも、声にかかるポイントは台詞の分だけ。地の文たっぷりのなりきりは、読み上げに関しては損をしない作りになっている。押す前に再生ボタンの横へ減る pt が出るので、黙って引かれることもない。
無料プランの人は、一日 3 回まで新しい読み上げが 0pt。枠が残っていれば、再生ボタンの横に「無料」と出る。一度作った声は保存されていて、同じメッセージを同じ声で聞き直すのは何度でも 0pt。くわしくは 読み上げ・ボイスメッセージの料金 に書いた。
これを知ってから、地の文と台詞を分ける意味が一つ増えた気がする。書式をそろえると読みやすいだけじゃなくて、声になる部分とならない部分の境目もはっきりする。印を決めるのは、見た目のためだけじゃなかった。
台詞だけが声になって、地の文は黙って画面に残る。夜中に聞くと、それがちょうどいい。
缶コーヒーがぬるくなってきた。今夜も*で囲んだ一行から始めて、たぶん眠くなるまで続ける。
この記事の情報は 2026年10月18日 時点の Kafkana の公式情報と、記事内に日付を書いた画面をもとにしています。












